ARM社、2022年の携帯電話向け新チップを発表

少し前に新しいARMv9アーキテクチャを発表したARM社は、そう遠くない将来、最も人気のある携帯電話に搭載されるであろうチップを発表しました。

これらは、Cortex-X2、Cortex-A710、Cortex-A510の各プロセッサと、Mali-G710、G510、G310の各GPUで構成されています。Snapdragonプロセッサーは、Cortex-X2のような高出力チップ、Cortex-A510のような効率重視のチップ、そしてMaliのようなGPUを組み合わせて構成されています。これらはすべて、1つのSoC(System-on-a-Chip)の中にはんだ付けされ、携帯電話を動作させています。

ARM社の新しい高性能チップはCortex-X2で、前世代のCortex-X1に比べて16%の性能向上が約束されています。これまでで最も強力なSnapdragon 888のようなプロセッサーにはCortex-X1が搭載されているので、新しいCortex-X2はハイエンドデバイスに搭載されることになるでしょう」と述べています。

2つ目のチップは、従来のA78の後継となるCortex-A710です。ARM社によると、このCPUはパフォーマンスと効率性のバランスを考慮して設計されており、前モデルと比較して10%向上している一方で、効率性は30%向上しています。

そして最後に、Cortex-A510です。これは、ARMアーキテクチャー内の低消費電力チップで、従来のバージョンに比べて35~50%の性能を発揮するはずです。このCPUの特徴は、ローエンド機器向けであることと、2017年に設計され、これまで後継機がなかったCortex-A55の後継機として登場したことです。

これらのプロセッサーに加えて、ARM社は、SoCのもう一つの重要なコンポーネントである新しいMali GPUを3つのバージョンで発表しました。G710は、パワフルなハイエンド機種に向けて、従来のデザインに比べて20%の性能向上と20%の効率化を実現しています。一方、Mali G510とG310は、低価格帯のスマホや、スマートウォッチなどのウェアラブルデバイスに向けた製品です。

これらのプロセッサーとGPUはすべてARMv99アーキテクチャーに属しており、同社によると、これらを何らかの構成で組み合わせたSnapdragonプロセッサーは、平均して約30%の性能と効率の向上が期待できるとのことです。

しかし、これらのSoCを搭載した携帯電話やChromebookのようなコンピュータが登場するのは、2022年になってからです。

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