アート:AIでクラシックゲームのシネマティクスをリマスターする

1990年代には、スクウェアの「ファイナルファンタジーVII」のように、キャンペーン開始前に没入感のある長いシネマティックスを収録したビデオゲームも登場しました。しかし、これらのゲームを現在の4Kテレビや1080pモニターで動かすと、高画素の画面が表示されるのは間違いありません。

そこで、「ゲーム、アニメシリーズ、映画などの新旧のシーンを最高のクオリティでお届けする」ことに専念しているのが、「Upscale」というYouTubeチャンネルです。その一例が、『キングダム ハーツII』のイントロのリマスター版です。

このチャンネルの制作チームは、機械学習の手法で映像の鮮明度を上げ、昔のブラウン管テレビで見たようなクールな映像に仕上げています。しかし、それぞれのゲームのアートスタイルと人工知能(AI)アルゴリズムとの相性次第で、さらに見栄えが良くなることもあります。

この改善は、Topaz Video Enhance AI(別名:Topaz Gigapixel)というソフトウェアによって実現されており、AIによって映像品質を最適化することで、細部に存在感を与え、ぼやけをなくすことに成功しているのです。このソフトウェアは、存在しないディテールを「発明」したり、視覚的な明瞭さを得るために一部を隠したりすることができます。

これは、ゲームのグラフィックを向上させるMODで使われてきた手法と同じで、これによって、名作タイトルの名シネマティックスを、現在にマッチした解像度で、素晴らしい映像で見ることが可能になったのです。オリジナル版とリマスター版の比較を含むWorld of Warcraftのビデオで、その違いを確認してください。

Upscaleのチャンネルでは、Legacy of Kain: Soul Reaver、Onimusha 3、Final Fantasy Xなど、数々のリマスターシネマティックスを紹介しています。

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